コロニアルの屋根塗装を失敗しないために知っておくべきポイント
2022.09.20
皆様、コロニアルについてご存知でしょうか。
コロニアルは住宅の屋根に使用される瓦の一つで最近は一般住宅で多く使用されている屋根材の一つです。
そんなコロニアル屋根ですが建てた時は綺麗であっても、年月とともに色褪せたり藻や苔が発生してしまったりと劣化が進行してしまうため、定期的なメンテナンスが必要になります。
コロニアル屋根のメンテナンスの中でも比較的安価で行うことができ、長期間にわたり綺麗な状態を維持させることができる方法が屋根塗装です。
今回の記事ではそんなコロニアル屋根の塗装で失敗しないためのポイントとして、費用や塗装の工程、注意点などをご紹介していきます。
コロニアル屋根の塗装を検討の方はぜひ参考にしてみてください。
目次
1章目:コロニアル屋根とは?
コロニアルはスレート瓦の一種で、ケイミュー株式会社(旧:クボタ松下電工外装株式会社)が販売している屋根材の商品名になります。
現在化粧スレートを作っているのはケイミュー株式会社のみになるため、化粧スレート=コロニアルと捉えるのが一般的です。
コロニアルは他の屋根と比べても軽くて使いやすく、安価であるのが特徴です。
それではコロニアル屋根のメリットとデメリットをご紹介します。
1.コロニアル屋根のメリット
1-1.施工費用が安い
コロニアルは瓦屋根などと比べると価格が安いのがメリットの一つです。
そのため一般住宅には取り入れやすく、人気があります。
1-2.施工しやすい
コロニアルは軽量で加工もしやすいため、施工しやすい屋根材になります。
さらに屋根材の中でもメジャーであるコロニアルはほとんどの業者が施工をすることが出来ます。メジャーであるからこそ経験の多い業者がたくさん存在するので、屋根の取り付けだけでなくメンテナンスまでも安心して施工を任せることが出来ます。
コロニアルは複雑な施工には不要なため、施工期間や施工費用も抑えることが出来ます。
1-3.軽くて建物に優しい
コロニアルは他の屋根材と比較しても軽量なため、建物への負担が少なくなります。
地震が起きた際に建物の重量によって耐久力が左右されます。さらに屋根が軽くなることで建物の重心が低くなり、揺れを軽減することができます。
1-4.豊富なデザイン
コロニアルは豊富なカラーバリエーションがあるため、お好みの色で屋根を仕上げることができ、複数の色を使用しておしゃれなデザインの屋根にすることもできます。
和風でも洋風でもマッチするのでコロニアルが使用されることが多いのです。
2.コロニアル屋根のデメリット
2-1.ひび割れが起きやすい
コロニアルは5mm程度の薄い板状であるため、経年劣化や衝撃によりひび割れが起きやすいといったデメリットがあります。
また衝撃以外でも体積の変化によりひび割れが起きる場合があります。例えば水が浸透して凍結した際や強い日差しによる乾燥などで体積の変化が生じます。
2-2.藻や苔が発生しやすい
コロニアルの表面はデコボコとしているため、その隙間に水が溜まりやすく藻や苔が発生しやすいです。
さらに藻や苔は水分を含みやすいためそこから劣化が進んでしまいます。
藻や苔は日光の当たりづらい北側に多く発生しやすいため注意が必要です。
藻や苔の発生は外観も悪くなってしまうので定期的に掃除をしてメンテナンスをする必要があります。
2-3.断熱性が低い
コロニアル屋根は断熱性が低く、凍結にも弱いため寒冷地では不向きとなります。
北海道などの寒冷地ではあまり人気はない屋根材です。
2-4.メンテナンスの頻度が高い
コロニアルは塗装が施されているため、定期的なメンテナンスが必要になります。メンテナンスを怠ると耐久性に影響が出ることもあります。
塗装などによるメンテナンスは10年に1度は必要になります。
2-5.アスベストに注意が必要
2004年よりも前に設置されたコロニアルにはアスベストが含まれている可能性があります。
アスベストは石綿とも呼ばれていて発がん成分のある物質です。屋根の撤去や解体をする際にはこのアスベストが飛散しないように注意が必要です。
2章目:コロニアルの塗装を検討すべき劣化状態とは?
コロニアル屋根は塗装による定期的なメンテナンスを行う必要があります。
メンテナンスを怠り、劣化したままの状態を放置してしまうと塗装以外の工事も必要になってしまい、結果的にメンテナンス費用が高くなってしまうことにもなります。
これから紹介する屋根の劣化についてを参考に、屋根の塗装メンテナンスのタイミングを逃さないようにしましょう。
1.藻や苔の発生
コロニアルの表面のデコボコの隙間に水分が溜まると藻や苔を発生させてしまいます。
藻や苔が発生すると白く汚れたようになります。
そのまま放置すると美観性も悪く、屋根が腐食し雨漏りの原因にもなるため早めのメンテナンスが必要です。
2.色褪せ
屋根の色褪せがみられたら、劣化のサインです。
色褪せはすぐには住宅劣化には繋がりませんが、色褪せをそのまま放置すると表面を保護している塗膜の効果が切れてしまい水弾きも悪くなってしまっています。
屋根に色褪せや艶が無くなってきたと感じたら、このタイミングで塗装メンテナンスの検討をしてみましょう。
3.屋根材の割れや欠け
コロニアルは薄く成形された屋根なので、硬いものなどが強風などにより衝突すると亀裂が入ってしまったり欠けたりしてしまいます。
ヒビや欠けが小さければコーキングで補修することもできますが、ヒビや欠けの範囲が大きかったり複数箇所に見られるようであれば、カバー工法などの工事が必要になります。
4.屋根材の反り
コロニアルが水分を吸収するようになると湿潤と乾燥を繰り返し、徐々に反り返ってしまうことがあります。
屋根材が反り返ると表面の塗装の効果は完全に切れてしまっていることになるので塗装などのメンテナンスが必要になります。
反りを放置してしまうと少しの力が加わっただけで割れてしまう状態になってしまいます。この状態まで劣化が進んでしまうと塗装をするための上に乗っただけでも割れてしまうこともあるため、葺き替え工事やカバー工法工事などが必要になってしまうことが多いです。
手遅れになる前に反りが見られたらなるべく早めに塗装をするようにしましょう。
5.棟板金の劣化
コロニアル屋根は屋根材の固定や頂上の隙間を埋めるために棟板金が設置されています。
この棟板金は釘で固定されている場合、経年劣化や熱膨張により徐々に緩んできてしまい、棟板金が浮いてきてしまいます。棟板金が浮いてくるとその隙間から雨水が侵入して雨漏りの原因になったり、強風で棟板金が吹き飛ばされてしまう恐れがあります。
棟板金は定期的に点検を行い、浮きが見られれば釘を打ち直したり、コーキングで固定するなどのメンテナンスが必要です。
3章目:コロニアル塗装の塗料は何がいいの?
屋根は住宅の中でも紫外線や雨風の影響を受けやすいため高い耐候性や遮熱性などの高性能の塗料を使用することが大切です。
ここではコロニアル屋根を塗装するのに適した塗料についてご紹介します。
1.高耐候性塗料
耐候性とは、太陽光や温度・湿度、雨風などの気候による耐久性のことをいいます。
先述のように屋根は自然環境の影響を受けやすい箇所であるため、強い耐候性を持っている塗料を使用することが重要です。
シリコン塗料やフッ素塗料、無機塗料などの耐用年数が長い塗料を使用するようにしましょう。
2.断熱塗料
断熱塗料は熱伝導を防ぎ、室内温度の上昇や保温効果のある塗料です。
夏場は外の暑さが室内に伝わりにくいため室内は涼しく、逆に冬場は室内の暖かさを外へ逃しづらいため室内の暖かさを保つことができます。
さらにエアコンの効きもよくなるため、省エネ効果が期待できます。
3.遮熱塗料
遮熱塗料は熱を発生する太陽光を反射することができる特殊な材料が入った塗料です。
太陽光を反射させることができるため、熱による塗膜や建物内部の劣化を抑制することができます。
4.防錆塗料
コロニアル屋根の棟板金は雨などにより錆が発生してしまいます。
防錆塗料は金属の腐食を防ぎ、錆の発生の原因である雨水を遮ることにより錆の発生を防止することができます。
棟板金には防錆塗料を使用するようにしましょう。
4章目:コロニアル屋根の塗装の工程
ここではコロニアル屋根の塗装がどのような手順で行われるのかご紹介します。
基本の流れになるのでチェックしておきましょう。
1.足場組立
まずはコロニアル屋根を塗装するための足場を設置します。
屋根の勾配が急である場合は屋根足場というものを設置することがあります。屋根足場は屋根の上に立てかけるように足場を設置し、その足場を使用しながら屋根塗装を行います。
稀に梯子を使用して屋根塗装を行う業者もいますが、安全性が低いためおすすめはしません。しっかりと階段がついた安全な足場を設置する業者へ依頼しましょう。
2.高圧洗浄
足場が完成したらまずは高圧洗浄で長年の苔や汚れを洗い残しの無いように注意しながら洗浄していきます。
ここでしっかりと苔や汚れを落とし切れていないと、塗料がしっかり密着できずに数年後に塗膜の剥がれや膨れが起きてしまう原因にもなります。
3.ケレン
棟板金の錆や汚れを落とすためにケレン作業を行います。
さらにケレン作業は細かな傷をつけることで塗料の密着向上の役割があります。
4.養生
塗料の飛散防止のため塗装をしない箇所には養生作業を行います。
建物だけでなく車などにも塗料が飛散する恐れがあるので、そういった場合はカーシートを使用します。
5.下塗り
ひび割れ等があれば下塗りの前に下処理としてコーキング等で補修を行います。
中塗り・上塗りの塗料がしっかりと密着できるようにコロニアルに適した下塗りを塗布します。
下塗りは中塗り・上塗りがコロニアルに吸収されてしまうのを防ぐ役割もあります。
初めて塗装を行う際や劣化が激しい場合は下塗りの吸収量が多くなってしまうため、下塗りを2回塗りで仕上げていきます。
6.タスペーサー挿入
コロニアル屋根塗装に置いてこのタスペーサーの挿入が重要になってきます。
タスペーサーを挿入することで縁切りを行います。
屋根塗装を行うと瓦と瓦の隙間を塗料で埋めてしまうことになり、雨水や湿気の逃げどころがなくなってしまいます。
以前は屋根塗装が完了した後に皮スキなどを用いて隙間を作っていましたが、屋根の上を歩かなければいけないため、せっかく綺麗にした屋根の表面が汚れたり傷ついたりしてしまうこともあります。そのため近年では下塗りを塗布した後にタスペーサーを挿入して縁切りを行う業者が多くなっています。
7.中塗り
中塗りは塗膜の厚みを確保するために行います。
塗料には1㎡につきの基準塗布量が定められているため、塗布量を守りつつ塗装していきます。
8.上塗り
最後に上塗りで仕上げていきます。
ムラや塗り残しの無いように注意しながら丁寧に仕上げていきます。
5章目:コロニアル屋根塗装の注意点とは?
コロニアル屋根を塗装する際は以下のことに注意しましょう。
1.縁切りを必ず行う
コロニアル屋根塗装の工程でもご説明した通り、縁切りはコロニアル屋根塗装に置いての重要なポイントの一つです。
縁切りがしっかりと行われていないと湿気がこもったり、雨水が逆流してしまい野地裏の腐食や雨漏りなど、建物全体の劣化に繋がってしまいます。
中には費用を安くするために縁切りを省略してしまう業者もいるので、コロニアル屋根を塗装する際は縁切りを行ってもらえるのか、必ず業者に確認するようにしましょう。
2.安全対策はしっかり行う
屋根塗装を行う際は梯子ではなく足場の設置が必須となります。
梯子は不安定のため登っている最中に落下してしまう事故が起こってしまう可能性があります。せっかく屋根を綺麗にするのに事故が起きたら嫌な気分になってしまいますよね。
さらにヘルメットの着用、安全ベルトの使用も必ず必要になります。
3.悪徳業者に注意する
屋根塗装を行う際には悪徳業者は絶対に避けたいはずです。
悪徳業者に依頼してしまうと中塗りを省いたり、縁切りを行わなかったりと手抜き工事をされてしまい、せっかく塗装を行ってもすぐに不具合が生じてしまう可能性があります。
業者を選ぶ際はしっかりと実績と経験があるのかを注意して確認するようにしましょう。
さらに、保証内容も業者選びの際の参考にしましょう。
なぜなら保証内容がしっかりしていれば優良企業である可能性が高いからです。保証は塗装工事に自信があるこそ付けられるものです。塗装工事が終了した後も安心できるような保証がついている業者が望ましいでしょう。
悪徳業者を避けるためにも見積もりは1社だけでなく複数の業者へ依頼するようにしましょう。
火災保険や補助金・助成金を利用すればお得に塗装を行うことができるので、業者に確認してみるのも良いでしょう。
6章目:コロニアルの屋根塗装の費用相場とは?
屋根塗装の費用は足場代、塗料代、工事代により構成されています。
屋根塗装の費用を大きく左右させるものが塗料代になります。屋根は外壁よりも紫外線や雨風の影響を受けやすいため、しっかりと耐久性のある塗料を選ぶことが望ましいです。
予算に応じて断熱塗料や遮熱塗料など性能がある塗料を選ぶのも良いでしょう。
正確な費用を知りたいときは専門業者へ見積もりを依頼してみましょう。見積もりまでは無料で行ってくれる業者もあるので、複数の業者に依頼して費用を比べてみるようにしましょう。
しかしただ安いからといって選ぶのはNGです。費用を安くするために手抜き工事を行ったり必要な工程を省かれてしまったりとトラブル発生の原因になります。
屋根塗装を依頼する際は費用だけでなく、工事手順や塗料の種類、保証の内容などをしっかりと確認するようにしましょう。
7章目:まとめ
いかがでしょうか。
コロニアル屋根は多く普及しているので、お家がコロニアル屋根の方は多いのではないでしょうか。
コロニアル屋根は定期的に塗装メンテナンスを行えば長持ちさせることのできる屋根材です。コロニアル屋根用の塗料もさまざまな性能のものがあるので、屋根の状態や予算にあった塗料を選ぶようにしましょう。
コロニアル屋根塗装で一番重要な縁切りを行ってもらえるのかは必ず確認するようにしましょう。
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もちろん弊社以外でも他の塗装会社様のお話も聞いてみてください。せっかくの塗装工事ですので慎重に業者選びをされることをおすすめします。
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