外壁のクラックを補修する方法は?補修の必要性や費用相場を解説
2023.02.08
クラックはひび割れのことで外壁にできてしまう厄介な物です。
外壁のクラックにはすぐにはお家に影響のないものと、早急に補修をしなければお家の寿命を縮めてしまう原因になるものの二通りがあります。
クラックは種類によって発生原因や補修方法が異なるため、まずは出来てしまったクラックの種類をしっかりと見極めることが大切になります。
今回の記事では外壁のクラックについてその種類や補修の必要性等をご紹介していきます。
目次
1章目:クラックの定義と種類
クラックは外壁などにできるひび割れを指します。
クラックにも種類があるのでここではクラックの種類をご紹介していきます。
1.ヘアークラック
ヘアークラックは幅0.3mm以下の髪の毛の太さほどの細いクラックになります。
ヘアークラックは外壁の下地まではひび割れておらずに塗膜のみが割れている状態が多いため、すぐに外壁材やお家の内部まで影響することはほとんどありません。
しかしずっと放置しているとクラックがさらに大きくなったり雨漏りや内部腐食の原因にもなってしまいますので、塗装などで補修が必要です。
2.構造クラック
構造クラックは幅0.3mm以上、深さ5mm程度のクラックのことを言います。
地震などでお家に力が加わることで起こるクラックになります。
構造クラックはひび割れが外壁の下地まで到達している可能性も高く、お家の内部まで損傷が広がってしまう可能性もあります。
コーキング材を充填する基礎の補修が早急に必要になります。
3.乾燥クラック
乾燥クラックはモルタルなどの外壁材で多く発生するひび割れです。
塗膜の水分が蒸発する際の収縮に追従できずに起こるひび割れで、外壁が汚れていると発見しづらいほどの小さなクラックです。
4.縁切れクラック
縁切れクラックは外壁塗装の際に作業を一時中断するなどで時間が経過した場合、前の塗膜と後の塗膜の繋ぎ目部分が収縮して起こるひび割れです。
外壁塗装は一度に仕上げるようにすることで縁切れクラックを防ぐことができます。
2章目:外壁にクラックが発生する原因
外壁にクラックが発生してしまう原因は何点かありますのでご紹介します。
1.経年劣化
外壁やその上の塗膜の経年劣化により、塗膜や下地が収縮したり膨張したりを繰り返すことでクラックが発生しやすくなってしまいます。
外壁や塗料の耐用年数を確認し、定期的に劣化している箇所がないかを確認することが大切です。
2.乾燥
モルタル外壁などの水を混ぜて仕上げる外壁材の場合、水分が蒸発して乾燥する際に収縮するためクラックが発生することがあります。
塗装を行う場合は外壁材が完全に乾いているかを確認してから行うようにするなど、注意が必要です。
3.地震
地震などで住宅に力が加わることで外壁が歪んでクラックが発生することがあります。
地震や地盤沈下などで生じたクラックは深刻な状態であることが多いため、できるだけ早く補修をする必要があります。
4.施工不良
業者の施工不良によりクラックが発生することがあります。
外壁の下地や基礎に問題があったり、施工技術が不足していたりなどが原因になります。
3章目:クラックの補修が必要な理由
外壁のクラックはなぜ補修が必要であるのかをご紹介します。
1.雨漏りが発生する可能性がある
クラックをそのままにしておくと、ひび割れた箇所から雨漏りが発生してしまう可能性があります。雨漏りはカビを発生しやすくしたり、外壁材の内部を腐食させたりしてしまう恐れがあります。
カビや腐食はお家自体の劣化を進めてしまうため、クラックが発生したらなるべく早めに補修する必要があります。
2.シロアリなどの害虫が発生する可能性がある
クラックによる雨漏りで建物内部に湿気がこもることで、シロアリなどの害虫が発生する可能性があります。
シロアリは住宅の内部を食べてしまったり、カビの原因にもなります。シロアリなどの害虫は湿気のある場所を好むので、クラックによる雨水を起こさないようにすることが大切です。
3.鉄筋コンクリート造の鉄筋に悪影響を及ぼす
お家が鉄筋コンクリート造の場合、クラックが生じて内部にある鉄筋へ雨水が触れてしまうとサビを発生させてしまいます。
また、鉄筋コンクリートの内部に水が侵入することで、水分が膨張と収縮を繰り返し、コンクリートの破損にも繋がります。
サビやコンクリートの破損は建物自体の寿命を縮めてしまうため、クラックができてしまったらいかに早く補修を行うかがポイントとなります。
4章目:クラックの補修方法
クラック補修にはクラックの種類や状態に合わせた方法がいくつかありますので補修方法と手順についてご紹介します。
1.コーキング補修
コーキング補修はクラックの幅が0.3mm以下で状態が深刻でないクラックを補修する方法です。
以下の手順で行います
①コーキング注入
クラック部分にコーキング材を充填して埋めます。
コーキング材は防水性や気密性、弾性があり住宅のひび割れや隙間を埋めるためによく使用されます。
②塗装
コーキング材でクラックを補修したら、外壁の色と差が出ないように塗装を行います。
外観を整えるように調整しながら塗装していきます。
2.Vカット工法
Vカット工法はクラックの幅が0.3mm以上の場合に使われる工法です。
クラックの幅が広いため、再発防止のために補修箇所を整えます。
以下の手順で行います。
①クラック箇所をV字にカット
電動カッターなどを使用してクラックに沿ってひび割れ部分をV字にカットしていきます。カットした後は刷毛などで綺麗にしておきます。
②プライマー塗布
V字にカットしたクラック部分に、下地とコーキング材の密着を上げるためのプライマーを塗布します。
③コーキング注入
プライマーが乾燥したらコーキング材を注入します。
クラックの再発を防止するためにも、コーキング材は丁寧にしっかりと注入していきます。
④塗装
外観を整えるために塗装を行います。
補修後の状態に合わせて肌合わせも行っていきます。
3.樹脂注入工法
樹脂注入工法は幅0.3mm以上のクラック補修に使われます。
専用の道具を使うので作業はプロに任せた方が安心です。
手順は以下の通りです。
①座金の取り付け
クラックの長さを測り、約25cmおきに1箇所を目安にして、底にコーキング材を塗ったシリンダー座金を取り付けます。
②コーキング材塗布
コーキングを幅30cm・厚さ2mmを目安にしてクラックと座金の周辺に塗布していきます。
塗布後はしっかりと乾燥させます。
③樹脂をシリンダーに充填
規定比率のとおりに、エポキシ樹脂の主剤と硬化剤を混ぜ合わせてシリンダーで吸い上げ、座金にひとつずつ取り付けます。
その後、加圧ゴムのロックを解除し、エポキシ樹脂を注入します。シリンダーは外さずに翌日まで静置します。
④シリンダー撤去、仕上げ
シリンダー、コーキング材、座金を撤去します。
その後剥がしきれなかったコーキング材を擦り落として表面を平滑に仕上げます。
5章目:クラックの補修にかかる費用相場
クラック補修にかかる費用はクラックの幅や長さ等によって異なりますが、1箇所あたり1〜15万円前後です。
正確な費用を知りたい場合は専門業者へ見てもらい、見積もりを出してもらうようにしましょう。
6章目:クラック補修はDIYでもできる?
小さなひび割れであればDIYで補修することもできますが、幅が0.3mm以上のクラックを発見した場合は施工した工務店や専門の業者に相談することをおすすめします。
細くて浅いクラックであればひび割れを塞ぐようにコーキング材を充填することで補修することができます。
DIYでクラック補修をする際は以下の点に注意して行いましょう。
・なるべく晴れて気温の低い日に行う
・ひび割れは事前に綺麗に掃除しておく
・油分で汚れている場合はアルコールや洗剤を使って拭き取っておく
・施行箇所以外が汚れないように養生をしておく
7章目:クラック補修を依頼する前にすること
クラック補修を依頼する際は下記のことに注意をしましょう。
1.優良業者か確認をする
外壁のクラック補修を依頼する際は、優良業者へ依頼することで施工不良を避けたり、耐用年数を伸ばすことができます。
優良業者を見分けるためには相見積もりをとるようにしましょう。
相見積もりとは同じ工事内容で複数の業者へ見積もりを出してもらうことです。相見積もりを行うことで工事の適正価格や施工内容などの確認をすることができます。
また、業者を比較することもできるので、相見積もりは3社前後を目安に依頼するようにしましょう。
2.担当者が親身になってくれる
クラック補修の見積もりを依頼する際、営業の担当者が親身になって相談を聞いてくれたり、アドバイスをしてくれる会社は優良業社である可能性が高いです。
担当者が丁寧な対応をすることができる会社は社員教育がしっかりと行き届いているため、そんな会社で働く職人の技術もきっと高いでしょう。
反対に担当者が不親切である場合は手抜き工事をされてしまう恐れがあるため、そういった業者への工事の依頼は避けるようにしましょう。
3.飛び込みの業者には依頼しない
外壁のクラック補修工事は飛び込み業者がよく目をつけるポイントになります。
急にお家へやってきて、「お宅の外壁のクラックを放っておくと大変なことになりますよ。」などと言ってくるでしょう。
確かに言っていることは間違ってはないですが、外壁クラックはしっかりと補修をしないとまた再発してしまい補修の意味がないため、飛び込みの訪問営業の場合はしっかりと経験や技術があるのかを確認する必要があります。
クラック補修には技術力がとても大切になってくるので、どこの業者か分からないようなところには依頼しないようにしましょう。
しかし、近隣で工事中のためご挨拶で訪問してくれる会社もあります。業者が飛び込みで訪問してきた場合はしっかりと人柄を確認しつつ、話を聞いてみるようにしましょう。
8章目:まとめ
いかがでしょうか。
今回の記事ではクラックの種類や補修方法、工事を依頼するポイントなどをご紹介しました。クラックは外壁だけでなく、お家全体にも悪影響を及ぼす可能性もあるため、できるだけ早めに補修するようにしましょう。
しっかりとしたクラック補修をしてもらうためには、工事を依頼する際の業者選びは慎重に行うことが大切です。
株式会社タクトでは建物診断時には必ずクラックの有無と状態の確認を行い、適切な補修方法をご提案させていただいています。
建物診断にはドローンを使用するため、普段見ることの出来ない高所部分なども見逃しません。さらにクラック補修の後に保障付きの塗装工事も同時に行うことで、クラック補修部分の強化や再発防止、外壁全体のメンテナンスを行うことが出来ます。
また、充実したアフターフォローサービスがございますので、定期的にお客様のお家に点検へお伺いさせていただいています。もちろんアフターフォロー点検は無料で行っています。
点検で何か異常が発見された場合は、早急にお直しさせていただきますので工事後もご安心していただけます。
お家のことならぜひ株式会社タクトへお任せください。
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皆様からのご連絡お待ちしております。