外壁塗装の施工不良とは?発生する原因と検討すべき対応策を解説
2023.03.15
せっかく外壁塗装を行って外壁を綺麗にしたとしても、施工業者選びに失敗してしまうと施工不良によって再度塗り直しを行ったり、工事費用の支払いで揉めたりとトラブルに巻き込まれてしまうこともあります。
外壁塗装においてトラブルを防ぐためにも、施工不良はどういったものがあるのかをしっかりと知っておく必要があります。
今回の記事では外壁塗装においての施工不良の種類やその対応方法などをご紹介します。
目次
1章目:外壁塗装の施工不良の種類と発生する原因
外壁塗装は工程や天候などの影響によりさまざまな施工不良が起きる可能性があります。
また、施工業者ではなく依頼主の責任で生じる不良もあるため、どのようなケースがあるのか事前に把握しておくことが大切です。
ここでは外壁塗装の施工不良について具体的なケースをご紹介します。
1.希望カラーではない色での塗装
打ち合わせで色を決め、実施に工事が始まると希望していた色と違い、施工業者とトラブルになるパターンがあります。
外壁塗装の色は工事が始まる前の打ち合わせで色見本を見ながら決めていきます。明らかに希望の色とは違う色で塗装されていた場合は施工業者の責任になります。
しかし、希望した色で塗装したにも関わらず、実際の色と見え方が違うこともあります。
これは室内で見た色と太陽光のしたで見た色とでは、光の加減で色味が異なってくることもあるためです。
このように施工後に後悔しないためには、色の打ち合わせ時には色見本だけでなく、太陽光の下で色の確認をしてみたり、実際に塗装したお家の写真を見せてもらうなど、さまざまなパターンでの確認をしておくことが大切です。
2.塗りムラや塗り残し
実際に近くで見て塗りムラや塗り残しがある場合は、施工不良であると言えます。
しかし、光の加減によってムラがあるように見えたり、目を凝らさないと確認できない程度のムラなどは施工不良にはならず、塗り直しを断られる可能性もあります。契約書の内容に完全に相違が見られる塗り残しについては再塗装を依頼しましょう。
特に室外機や給湯器の裏の部分や足場に乗らないと確認できない高所部分など、普段目が届かないような場所が塗り残しが多い傾向にあります。
工事完了後には詳しく確認をして見落とさないようにしましょう。
3.気泡の跡が残っている
塗装面にプツプツとした小さい気泡の跡が狭い場所に集中して発生している場合は施工不良と言えます。この細かな気泡は下塗りや中塗りが乾燥する前に上塗りをしてしまうことでできてしまう気泡です。
施工期間が極端に短く設けられている場合、塗料メーカーが推奨する乾燥期間を無視して施工している可能性もあります。
気泡が見られた場合、気泡部分から雨水などが入り込んで外壁を劣化させてしまう原因にもなりますので塗り直しの相談をしましょう。
この細かい気泡が発生するタイミングは7日〜10日程度になります。工事後の数週間は外壁の状態をしっかりと確認しておくようにしましょう。
4.エアコン・給湯器などの不具合
外壁塗装工事では塗装面以外に塗料が付着しないようにするため、工事前にビニールや養生テープなどを使用して養生を行います。
室外機の間や給湯器の裏などに養生ができていなかったり、行き届いていなかった場合は、塗料が付着してしまいエアコンや給湯器が使用できなくなってしまうことがあります。
そのため、塗装工事後はエアコンや給湯器がしっかり使用できるか動作確認を行うことが大切です。
また、最近では室外機や給湯器専用の養生カバーも販売されています。契約前に施工時に使用することができるか確認しておくと良いでしょう。
外壁塗装工事で養生がされている場合はエアコンが使えなくなります。これは施工不良を防ぐためです。もしも施工期間中にエアコンを使用してしまい、施工不良が発生してしまった場合は依頼主の責任となるので、塗装工事中のエアコンの使用には十分注意するようにしましょう
5.塗膜の剥がれ
塗装工事では通常、塗装面に付着している汚れや古い塗膜を高圧洗浄で綺麗に洗い流してから工事を始めます。
汚れや古い塗膜が残ったまま塗装を行うと、塗料が壁にしっかりと密着せずに新しく塗った塗膜が剥がれてしまうことがあるためです。
他にも塗膜が剥がれてしまう原因は、塗料の乾燥不足、塗料と外壁材の相性が悪い、下塗りや中塗りが不十分などがあります。
塗装工事を行ってから短い期間で塗膜の剥がれが発生してしまった場合は施工不良による不具合である可能性が高いと言えるでしょう。
2章目:主な外壁塗装の施工不良の原因
外壁塗装においての施工不良には様々な原因があります。次に外壁塗装の施工不良の主な原因をご紹介します。
1.下地処理が不十分
外壁塗装工事での下地とは塗装する外壁のことを指します。
下地処理をしっかり出来ていない外壁に塗装をしてしまうと塗膜が剥がれてしまう原因になります。下地処理が不十分な作業として以下のものがあります。
・ケレン作業が不十分
塗装前に外壁に付着した汚れや古い塗膜を除去する作業をケレンと言います。
この作業が不十分だと塗膜がしっかり密着せず、汚れや古い塗膜と一緒に新しい塗膜も剥がれてしまいます。
・研磨、目荒らしが不十分
塗料の密着を向上させるために塗装面に細かな傷を付けることを目荒らしと言います。
目荒らしが必要な塗装面でこれを怠ると塗料の密着が悪くなってしまいます。
・塗装前の洗浄が不十分
塗料にとってホコリなどの汚れや油分、水分は大敵です。
洗浄が不十分で汚れが残ってしまったり、洗浄後の乾燥不足などにより下地と塗料が密着せずに塗膜が短期間で剥がれてしまいます。
2.下塗りが不足
外壁塗装においての下塗り作業は中塗りや上塗りの塗料と下地をしっかりと密着させる役割があります。
下塗りが不十分であると塗料が下地にしっかりと密着せずに塗膜が剥がれてしまいます。
さらに劣化が激しい下地は塗料を吸い込んでしまうため通常よりも多くの下塗り塗料が必要になります。
下塗りが足りないことも塗膜剥がれの原因になります。
3.下地と塗料の組み合わせが不適切
外壁塗装では一般的に下塗り・中塗り・上塗りの3度塗りで仕上げます。そして外壁塗装はこの3度塗りの相性が重要になります。
外壁材や塗料の種類によって使用する塗料をしっかりと見極める必要があります。
4.希釈が不適切
塗料はドロドロしているためそのまま塗ることはできず、塗りやすくするために水やシンナーなどの希釈材を足してから使用します。
塗料と希釈材の割合は希釈率と言い、塗料のメーカーによって指定があります。この希釈率で希釈を行わないと、塗膜が剥がれてしまう原因になります。
必要以上に希釈材を混ぜると塗りやすくなり、少ない塗料で多くの面積を塗装することができますが色褪せや塗膜の剥がれが起きやすくなります。これは悪徳業者がよく使うテクニックなので注意が必要です。
5.乾燥・塗膜の硬化不足
塗料にはメーカーが指定している乾燥時間があります。
乾燥できていない塗料の上に塗料を塗ってしまうと塗膜が綺麗に形成されず、塗膜の剥がれの原因になってしまいます。
また、高圧洗浄の後に完全に乾燥させずに下塗りを塗るのも不適切です。
塗膜の形成不良だけでなく、湿気が熱で膨張し塗膜の膨れや浮きの原因にもなります。
6.下塗り・中塗り・上塗りの間隔があいた状態での施工
外壁塗装での各塗装各塗装作業の間隔が空きすぎてしまうと塗膜の表面が劣化して弱い層ができてしまいます。
さらに塗膜の上に異物が付着することで塗料の密着も悪くなってしまいます。
前工程の塗装が乾燥したら速やかに次の工程を施工するのが理想です。
3章目:外壁塗装の施工不良への対応
ここまで施工不良についてご紹介してきましたが、実際に施工不良となってしまった場合の対応についてご紹介します。
1.業者へ相談する
施工不良が見られた場合は、まずは施工業者に相談するようにしましょう。
相談する際は施工中の業者との約束ごとを忘れてしまい依頼主側の責任であることもあるので、業者の施工不良による不具合と決めつけてしまうことは避けましょう。
外壁塗装は1回きりではなく、定期的にメンテナンスで塗装を行う必要があります。そのため業者との関係は非常に重要になります。
明らかな施工不良の場合を除き、今後の関係を保つためにも、まずは相談した上で対処法を考えるようにしましょう。
2.専門家へ相談する
業者による施工不良を直してもらえなかったり、トラブルが長引いて解決しないこともあります。このような場合は専門家や第三者機関に相談することがおすすめです。
スムーズに話を進めるためにも相談する際は以下の項目を準備しておくようにしましょう。
・どのようなトラブルが発生しているかの確認
・施工業者に対してどんな請求をしたいのか確認
・施工不良の原因が誰なのかの確認
・施工不良が故意なのか過失なのか確認
3.クーリングオフを申請する
クーリングオフとは契約を行った後でも期間ないであれば契約を解除することのできる制度です。
クーリングオフ制度が適用されると、支払った金額は全額返金してもらうことができます。また、外壁塗装では工事が進んでしまっていても無料で原状回復を行ってもらうことが出来ます。
ただし、クーリングオフを適用することができるのは契約から8日以内となります。
また、クーリングオフが適用されるのは主に訪問販売や電話勧誘などでの契約のケースになります。場合によってはクーリングオフを利用することが出来ないこともあるため、まずは専門家や第三者機関に相談するようにしましょう。
4章目:まとめ
いかがでしょうか。
外壁塗装工事後、数年で不具合が生じる多くの原因は施工期間短縮やコスト削減を狙った施工不良によるものです。
せっかくの塗装工事を失敗させないためにも、しっかりと工事をしてくれる信頼できる業者へ依頼することが大切です。相見積もりを行い比較しながら業者を選ぶようにしましょう。
工事に立ち会ったり、工事前後の写真を残してもらったりすることも良い方法です。
優良な業者へしっかりとした工事をしてもらえれば、塗料メーカーの規定の耐用年数が期待できます。
株式会社タクトでは全ての工程を丁寧に心を込めて施工いたします。
もちろん保証制度や塗装工事後のアフターフォロー制度も充実しておりますので、工事が始まってから終了した後もご安心してお任せいただけます。
建物診断・お見積もりは無料で行っていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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