浴槽塗装の剥がれの補修方法と費用についてプロが解説
2022.08.11
浴槽が経年劣化や研磨剤の使用等により塗装が剥がれてきてしまうと、サビやカビの発生頻度が増えてしまいます。浴槽は湿気の高い場所であるため、浴槽の塗膜の剥がれ剥がれや傷が見られた場合はなるべく早めのメンテナンスが必要になります。
浴槽のリフォームの手段としては、交換工事よりもリーズナブルで簡単に行うことのできる浴室塗装があります。
今回の記事ではそんな浴槽塗装についてのポイントをご紹介していきます。
目次
1章目:浴槽の剥がれの修理・補修する方法
浴槽の劣化の1つとして塗膜の剥がれがあります。塗膜の剥がれは経年劣化で起こる症状ですが、固いものを落としたり、掃除を怠ったり、浴槽の素材にあっていない掃除をしたりすることが原因で起こる場合もあります。塗膜が剥がれると浴槽の素材が剥き出しになってしまうので、サビが発生し浴槽に穴が空いてしまう恐れもあります。
そんな時に浴槽塗装を行うことで、浴槽のカビや汚れを落とし、傷ついた箇所は専用パテ等で補修し、浴槽に適した特殊な塗料でコーティングすることで、浴槽を新品と同じくらい綺麗な状態にすることができます。 ここで、浴槽塗装についてのメリットをご紹介します。
1.費用を安く抑えられる
浴槽塗装は一般的なリフォーム工事と比較するとコストを約半分〜5分の1に抑えることができます。理由としては材料費の違いがあります。
一般的なリフォームの場合、新しい浴槽や壁材、タイルの費用などのコストが必要になりますが、浴槽塗装であれば材料費は塗料のみで済みます。
またリフォーム工事は複数人で行うことが多いのですが、浴槽塗装は一人でも施工することができます。そのため、手間代や人件費も抑えることができるのです。
2.工期が短い
浴槽塗装にかかる日数は1〜3日と言われていますが、浴槽交換で1日〜1週間、ユニットバス交換で4日〜1週間ほどかかってしまいます。
お風呂は毎日使う物なので1日でも早く工事が終わった方がいいですよね。
3.廃材が少ない
浴槽塗装では既存の浴槽に塗装するので、浴槽を廃棄する必要がありません。
廃棄するためにも費用が発生しますし、ゴミも出ないので地球にも優しいといったメリットがあります。
4.形状やサイズが特殊でも施工できる
浴槽塗装は浴室のサイズや浴槽の形状が特殊でも施工しやすいといったメリットがあります。
例えば浴槽が埋め込み式の場合は周囲を解体しないと浴槽交換ができないため大掛かりな工事になってしまい、解体費や補修費用もかかってしまいます。
さらに浴槽が特殊サイズであるとピッタリの浴槽が無く、改修工事に時間がかかってしまうなどの問題もあります。
予算や改修工事のタイミング等で今すぐ工事をするのが難しい場合は、とりあえず一時的な補修で浴槽塗装を行うことも出来ます。
2章目:DIYで浴槽の剥がれ補修は可能?
浴槽塗装はDIYも可能ですが、浴槽の塗装は難易度の高い施工部類に入るため、塗装などのDIY経験の無い初心者の方には難易度が高いです。ホーロー製の浴室であればパテ処理などのしっかりとした下処理がや下塗りが必要になります。
さらに丁寧にDIYしたと思っても短期間で塗膜が剥がれてしまい、サビが発生してしまったり等のリスクがあります。DIYで浴槽塗装を行う際はこういったリスクを理解した上で、チャレンジするようにしましょう。
1.DIYのメリットとデメリット
浴槽塗装DIYのメリットとしては、費用を抑えてリフォームをすることができることです。塗料や材料などをホームセンターで揃えれば良いので費用をかけることなくリフォームを行う事ができます。
さらに自分で施工する日程も決めることができるので生活のペースを乱さずに済みます。
デメリットとしてはプロの職人が施工したように仕上げるのは難しいといったことです。どうしてもハケ目やデコボコが残ってしまったり、ムラになったりしてしまいます。
それもDIYの味が出て逆に良いところかもしれません。しかし仕上がりが気になってしまう方はやはり業者に頼んだ方が良いでしょう。
2.DIYをする際の注意点
DIYを行う際に注意しなければならないのが、丁寧に作業して手を抜かないということです。お風呂は毎日使うものなので、面倒だからといって手を抜くと耐久性に違いが出てしまいます。
せっかくDIYをするのであれば下地処理から仕上げまでの一つ一つの工程を手を抜かずに丁寧に行うようにしましょう。
3章目:浴槽塗装で剥がれ補修できる業者の選び方
浴槽塗装について簡単にご紹介してきましたが、依頼するリフォーム業者がしっかりとした施工をしてくれないと意味がありません。
ここで、きちんと腕の良いリフォーム業者を見つけるための注意点をご紹介します。
1.浴槽塗装の専門業者であるか
まず大切なのは依頼するリフォーム業者が浴槽塗装の専門業者であるかということです。
浴槽塗装については知識や経験が必要になります。そして何より職人さんの腕前が仕上がりに影響しますので、浴室塗装の業者を探す際は知識や経験のある業者に依頼するようにしましょう。
2.浴槽の傷などの補修もできる業者であるか
浴槽にヒビや穴が空いていた場合、それを補修する際は職人の特別な技術が必要になります。この技術がない業者に依頼してしまうと、十分な補修をせずに塗装を行う事になり、後から不具合が発生する原因になります。
依頼をする際は塗装前にしっかりと補修を行ってもらえるのか、確認するようにしましょう。
3.浴槽塗装に対して保証をしている業者であるか
十分な知識と技術のあるリフォーム業者であれば、浴槽塗装に対しての保証がついてくるはずです。
保証内容は業者によって様々ですが、浴槽塗装後の施工不良などによる何らかのトラブルが生じた場合は無償で修理してくれる業者が好ましいでしょう。
4章目:浴槽塗装を業者に頼んだ時の費用相場
浴槽塗装の費用相場と言っても、浴槽の素材や大きさ、グレード、劣化の状態によって様々ですが、大体7万円〜が相場のようです。
一口に浴槽塗装といっても傷やカビ、ひび割れの補修などの下地処理を行ったり、そのほかに補修工事が必要であったりもするため、しっかりとプロの業者に現状をチェックし、診断してもらうようにしましょう。
浴槽塗装は浴槽を丸ごと交換するのと比べるとかなりお手頃に浴槽を綺麗にすることが出来ます。
5章目:塗装せずにリフォームしたほうが良い場合とは?
浴槽塗装は費用も安く工期も短く済みますが、劣化状況によっては浴槽塗装工事では対応できない場合があります。基本的に劣化が激しい浴槽の場合は塗装のみで修復するのは難しいということです。
浴槽の裏側からサビが出て、穴が開いてしまったり、大きな傷が発生してしまっている場合などは塗装では補修しきれないので、浴槽の交換工事も検討してみましょう。
浴室のメンテナンスやリフォームのタイミングは10〜15年と言われているので、メンテナンスのタイミングが来たらどんなメンテナンス方法が良いのか、まずは業者に見てもらいアドバイスをもらうようにしましょう。 さらに以下にご紹介するのは浴槽塗装においてのデメリットや注意点です。
あてはまる項目があれば浴槽交換等のリフォーム工事も検討してみてください。
1.浴槽の機能は向上しない
浴槽塗装は浴槽を交換しないで、既存の浴槽の表面を綺麗にして耐久性をあげる工事です。
保温や追い焚きなどの浴槽自体の性能をあげることは出来ないので注意が必要です。
2.施工業者が少ない
浴槽塗装は耐久性を高めるために塗膜を厚めにして施工する必要があります。
例えば吹き付けで塗装する場合は塗料が垂れてしまったり、塗膜が剥離してしまうこともあります。しっかりとした塗装技術がないと、浴槽塗装は難しいのです。
3.洗剤によって変色することがある
カビハイターなどの塩素系の洗剤を長期間付着したままにしておくと、塗膜が変色してしまうことがあります。
しかし変色しても耐久性が落ちるということではなく、長期間といっても1週間も長く放置した場合ですので、通常のお掃除程度であれば問題なく使用する事ができます。
4.ホーロー浴槽は追い焚きができなくなることもある
ホーロー浴槽は一般的に使用されている浴槽素材の一つですが、塗装によって追い焚きができなくなってしまうこともあります。ホーロー製の浴槽塗装を行う際は専門業者にしっかりと相談しながら進めましょう。
5.ステンレス浴槽は塗装できないこともある
一般的な浴槽の素材(FRP)とは違いステンレス製の浴槽の場合は注意が必要です。
ステンレス浴槽はサビにくく耐久性も優れているため、人気の浴槽の一つですが塗装しにくいと言ったデメリットがあります。
ステンレスは下地処理をしっかりしてから塗装をしたとしても塗料が密着しにくいため、施工を受け付けていない業者が多くあります。また、塗装後に十分な効果が得られないこともあり、施工はしても保証は出せないといった業者もあります。
ステンレス浴槽の場合は交換工事などの他の方法も考えるのもいいかもしれません。
6章目:まとめ
いかがでしょうか。
今回の記事では浴槽塗装についてのポイントをご紹介しました。
浴槽メンテナンスはどのようなメンテナンスが必要なのか、しっかりと知識を持った専門業者に診断をしてもらうことが大切です。
浴槽塗装を依頼する際はその業者にしっかり浴槽塗装実績があるか確認をするようにしましょう。今回の記事も参考にしてみてください。もしも不備のある塗装工事を行えば短期間で塗膜は剥がれてしまうため意味のないリフォーム工事となってしまいます。
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