屋根塗装費用はいくら?坪単価や見積もり方法を解説│屋根塗装の相場
2022.05.31
屋根塗装の費用は屋根の劣化状況や面積、使用する塗料によって異なります。
今回の記事では屋根塗装の費用についてをご紹介していきます。
屋根塗装をお考えの方や興味のある方、今現在見積もりを取得されている方へのお役立ち情報になるはずですので、ぜひご覧ください。
目次
1章目:屋根塗装費用の相場はいくら?
屋根塗装の費用は一般的な2階建(塗り面積70~100㎡)で30〜60万円が相場と言われています。(足場込み)
しかし実際は屋根の劣化状況や使用する塗料によって上記の価格より高くなることもあれば、安く済むこともあります。
屋根塗装の費用は「塗料代」「施工費(人件費)」「足場代」+「業者の利益」で構成されているため、性能の優れている塗料を使用したり、施工面積が広く、手間と時間を要する場合などは費用は高くなることがあります。さらに使用されている屋根材によっても塗装費用は変わります。
2章目:屋根塗装費用が変化する要因と単価とは?
1章で先ほどご紹介した通り、使用されている屋根材によって塗装費用が変化します。
なぜかというと、屋根材ごとの耐久性の違いや形状によって塗料の必要量が異なってくるためです。
例えば真っ直ぐな屋根より波打っている屋根の方が多くの塗料を必要とするため、それに比例して費用も上がるということです。
ここではよく使用されている屋根材と塗装の注意点についてご紹介します。
1.スレート屋根
スレート屋根には粘板岩を使用して作られた天然スレート、セメントを主成分とした化粧スレートがあります。
天然スレートは耐久性が高く色褪せない性質がありますが、価格がとても高く重量もあるので、現在の住宅の屋根としてはほとんど使われていません。
住宅に使用されるのは化粧スレート屋根になっています。
化粧スレート屋根の耐用年数は20~25年で、塗り替え目安は5~10年です。
化粧スレート屋根ですが、形状や厚さにより4つの種類に分けることができます。
1-1.平型スレート
平型スレートは現在の一般住宅に多く使用されている屋根材で、コロニアルやカラーベストなどが含まれます。
安価で施工性にも優れているため、多くの住宅で使用されています。しかし汚れが付着しやすく、割れやすい傾向があるため定期的にメンテナンスが必要になります。
苔や藻の付着、ヒビなどが見られたら早めに塗装業者へ相談しましょう。
1-2.厚型スレート
セメントと砂を混ぜて、厚みを持たせ瓦のような形状にしたものが厚型スレートです。セメント瓦などがこれに含まれます。
さらにセメント瓦屋根の中にもヨーロッパ発祥のモニエル瓦という屋根材があります。モニエル瓦は近年、洋風の住宅に多く使用されている瓦になります。
モニエル瓦は表面にセメントの粉が薄く吹き付けてあるスラリー層という層がありますが、劣化したスラリー層の上から塗装をすると塗膜の密着の妨げになるので、塗装する前になるべく劣化したスラリー層は取り除く必要があります。
厚型スレート屋根は塗膜が剥がれてしまうとセメントの主成分であるカルシウムが流れてしまい、ヒビや割れの原因になります。
色褪せや塗膜の剥がれが見られた場合は塗装の検討をしましょう。
1-3.波型スレート
波型の形状をした化粧スレートで、主に工場などの鉄骨造の屋根に使用されます。波型スレートの下には野地板のような下地材はなく、長い波型スレートを屋根の傾きに沿って貼っていきます。
苔や藻の付着、色褪せ等が見られたら塗り替えを検討しましょう。
1-4.石綿スレート
石綿とはアスベストのことです。20年前くらいまではスレート屋根の耐久性を高めるために、発がん成分であるアスベストが使用されていましたが、粉塵が呼吸器障害を起こすため公害であるとされ、2004年からは製造・使用が中止されています。
スレート屋根は劣化すると表面が脆くなる性質があるので、石綿スレート屋根の劣化を放置すると風でアスベストが飛散する恐れがあります。
さらに塗装する際にも注意が必要です。塗装する前に必ず行う高圧洗浄で屋根材の表面を削ってしまい、空気中にアスベストが飛散してしまう危険性があるためです。
塗装以外の工事としてはしっかりとアスベスト除去作業を行った後に屋根材を撤去して新しい屋根材を葺く「葺き替え工事」や既存の屋根の上に新しい屋根材を葺く「カバー工法工事」などが挙げられます。
2.金属屋根
金属屋根は屋根材の中で最も軽量であるため、施工しやすく耐震性にも優れています。しかし断熱性はあまり無く、劣化が進むとサビが発生してしまうと言ったリスクもあります。
耐用年数は種類にもよりますが、大体10~30年と幅広く、塗り替え目安は5~10年と言われています。定期的にメンテナンスをすることにより、長持ちさせることができます。 そんな金属屋根の中にもトタン屋根やガルバニウム屋根など、種類があります。
2-1.トタン屋根
トタン屋根は軽量で安価ですが、サビが発生しやすく雨漏りが起きやすいという問題があるため、現在の住宅ではあまり使用されていません。
さらにトタン屋根は耐用年数が10年ほどと短くサビが発生しやすいため、さび止め塗布などの定期的にメンテナンスを行わなければなりません。
サビが出てきてしまうとサビはあっという間に広がってしまうので、定期点検も必要になります。
2-2.ガルバリウム屋根
ガルバリウム屋根は軽量で扱いやすいため、現在の金属屋根の主流になっている屋根材です。スレート屋根の重ね吹き工事にも使用されている屋根材になります。
金属屋根の中でもサビにくいため、定期的にメンテナンスを行い表面を保護すれば、耐久性を維持することができます。10年を目安に塗り替えを行いましょう。
3.日本瓦
日本瓦は他の屋根材よりも強度があり、耐久性が長い屋根材になっています。
耐用年数は50~100年ほどと言われていて、基本的に塗り替え等のメンテナンスは不要になります。
ただ瓦の下の防水シートや漆喰等は瓦よりも劣化するのが早いため、定期的に点検をして劣化が見られた場合は補修が必要になります。
3章目:屋根塗装を考える時の劣化サインとは?
屋根は定期的に塗装によるメンテナンスを行う必要があります。
メンテナンスを怠り、劣化したまま放置してしまうと塗装以外の工事も必要になってしまい、結果的にメンテナンス費用が高くなってしまうことになります。
これから説明する屋根の劣化についてをご覧になり、屋根の塗装メンテナンスのタイミングを逃さないようにしましょう。
1.色褪せ
屋根の色褪せがみられたら、劣化のサインになります。色褪せを放置してしまうと表面を保護している塗膜の効果が切れてしまい、さらに水弾きも悪くなってしまっています。
屋根に色褪せや艶が無くなってきたと感じたら、このタイミングでメンテナンスの検討をしてみましょう。
2.藻や苔の発生
屋根表面の水弾き・防水性が低下し、屋根材が常に水分を吸収している状態になってしまいます。そうなると湿気を好む藻や苔が発生してしまいます。放置すると屋根材自体が劣化してしまうのでなるべく早めに塗装するようにしましょう。
3.屋根材の反り
屋根が水分を吸収するようになると湿潤と乾燥を繰り返し、スレート屋根など薄く形成された屋根材では徐々に反り返ってしまうことがあります。
屋根材が反り返ると表面の塗装の効果は完全に切れてしまっていることになるので再塗装が必要になります。
反りを放置してしまうと少しの力が加わっただけで割れてしまう状態になってしまいます。この状態まで劣化が進んでしまうと塗装ではなく、葺き替え工事やカバー工法などの工事が必要になってしまうことが多いため、反りが見られたらなるべく早めに塗装をするようにしましょう。
4.屋根材の割れや欠け
スレート屋根などは薄く成形された屋根なので、硬いものが強風などにより衝突すると亀裂が入ってしまったり欠けたりしてしまいます。ヒビや欠けが小さければコーキングで補修することもできますが、ヒビや欠けの範囲が大きかったり、複数箇所に見られるようであれば、カバー工法などの工事が必要になります。
5.棟板金の劣化
屋根は屋根材の固定や頂上の隙間を埋めるために棟板金が設置されています。この棟板金は釘で固定されているものが多いのですが、経年劣化や熱膨張により徐々に緩んできてしまい、棟板金が浮いてきてしまいます。棟板金が浮いてくると隙間などから雨水が侵入して雨漏りの原因になったり、強風で棟板金が吹き飛ばされてしまうといった恐れがあります。
棟板金は定期的に点検を行い、浮きが見られれば釘を打ち直すなどのメンテナンスが必要です。
4章目:屋根塗装は信頼できる業者に依頼したほうが良い理由とは?
屋根は日光や雨の影響を受けやすい場所なので、適切な施工を行わなければせっかく塗装をしてもすぐにまた劣化症状が発生してしまう恐れがあります。
適正な施工を行うために大切なのは信頼できる業者へ施工をお願いすることです。
ここでは信頼できる塗装業者かチェックポイントについてご紹介します。
1.適正な価格であるか
先述の通り屋根塗装の費用相場は30~60万円ほどです。これより大幅に安かったり高かったりした場合は注意が必要です。しかし場合によっては施工面積が広かったり、追加補修工事が必要であったりするので、工事金額については一概におかしいとは言えません。
もしも見積もり提示された金額に違和感があれば、内訳を確認するようにしましょう。
納得できるまで説明をしてくれる塗装業者は信頼しても良いでしょう。
2.見積書に内訳が明示されているか
見積もりは塗装業者が信頼できるかの判断材料が多く詰まっています。
例えば材料費と施工費が一緒に金額提示されてしまっている場合、本来の塗料や施工費それぞれにどれだけの費用がかかっているかを知ることができません。
さらに、しっかりと塗装面積が「㎡」で記載されているかも確認しましょう。坪数での記載は正確な塗装面積が算出されていない恐れがあります。
3.丁寧な診断をしてくれるか
塗装工事の見積もりは建物診断を元に作成しているため、正確な値を算出するためには必ず丁寧に建物診断を行う必要があります。屋根塗装の場合は必ず上から確認し、屋根の劣化状況や適正な工事を判断する必要があります。
こういった建物診断を行わずにざっと確認をしてから見積もりを提出する業者には注意が必要です。
4.アフターフォロー体制は整っているか
リフォーム工事は新築工事と異なり、施工後の保証の法的な義務はありません。
施工だけしてアフターフォロー制度が整っていない業者へ依頼した場合、その後何か不具合が生じても何も対応してくれず、再度お金をかけて補修を行う。。。こう言ったことも起こりかねません。
塗装を行う際は必ずアフターフォロー制度の確認、さらに保証内容までしっかりと確認するようにしましょう。
5章目:屋根塗装塗料の選び方とは?
屋根は太陽光をもろに受けるため、遮熱塗料の使用がおすすめです。
遮熱塗料とは熱を発生する太陽光を反射させることのできる特殊な材料が入った塗料です。
太陽光をもろに受ける屋根に使用することで屋根材の表面温度を抑える事ができ、結果的に室内の温度上昇を防ぐ事ができます。
遮熱塗料を塗ると室内の温度は平均的に10%ほど下がると言われています。室内温度が劇的に変化するというわけではありませんが、室外の温度よりかは多少涼しくなります。そのためエアコンの効きがよくなり光熱費に変化がみられる事が多いです。
さらに遮熱塗料は熱の発生源である太陽光を反射する事ができるので、塗膜や建物内部の熱による劣化を防ぐ事ができます。
しかし遮熱塗料は太陽光を反射して吸収しにくい特殊な材料が入っているため、塗料の色に若干の制限があり、色によって多少ですが遮熱効果が異なる場合もあります。明るい色ほど遮熱効果が高くなる傾向にあるので、なるべく効果を出したければ白にできる限り近い色を選ぶ方が良いでしょう。
遮熱塗料のメリットとしては
・夏の室内温度が快適になる
・電気代を節約できる
・熱による劣化を防げる
などが挙げられます。
やはり太陽光を反射することで建物に対しての熱の影響を少しでも緩和できると言った特徴があります。
反対に遮熱塗料のデメリットは
・費用が高め
・冬の保温効果はない
・表面の汚れが遮熱に影響する
などが挙げられます。
断熱とは違い遮熱は「太陽光を反射」することで熱を防いでいるため、熱そのものが伝導することを防ぐことは出来ないのです。
遮熱塗料ではなくても、シリコン塗料やフッ素塗料などにも高性能の塗料は多くあります。
屋根の劣化状況に合わせて必要な性能や予算なども考慮して適正な塗料を選択するようにしましょう。
6章目:まとめ
いかがでしょうか。
屋根塗装について費用相場と屋根材について、劣化症状等をご紹介しました。
屋根塗装を行う際は適正な費用であるかはもちろんのこと、信頼できる業者へ依頼することが大切です。
せっかくの塗装メンテナンスですので、後悔のないように進めていきましょう。
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