外壁塗装に使われるシーラー塗装ってなに?役割・種類・重要性を説明します!
2022.02.12
外壁塗装における「シーラー塗装」についてご存知でしょうか。
今回の記事では「シーラー塗料」についての特徴や何のために必要な工程なのか、についてご紹介していきます。
目次
1章目:外壁塗装に使われるシーラーとは?
外壁塗装や屋根塗装は一般的に「下塗り・中塗り・上塗り」の3工程を行います。
シーラー塗装とはこれらの工程のうち、最初の作業である下塗りのことを指します。
同じような意味で「プライマー」「フィラー」などがあります。
どちらも下塗りの工程で使用されますが、意味合いが若干異なります。
「プライマー」の主な役割は塗装面と上塗り材との密着向上です。錆止めなどがプライマーになります。
シーラーと同じものとして扱われる事が多く、モルタルやサイディングなどさまざまな外壁材に使用することができます。
「フィラー」は主にモルタル外壁材の下塗りで使用されます。フィラーはモルタル外壁の細かなひびや凹凸を塞ぐ事ができます。多くは微弾性と呼ばれる性質を持っており、ヒビに追従する効果があるため、ひび割れを埋めるために役立ちます。
2章目:シーラーの役割とは?
シーラー塗装はプライマーとほとんど同じ効果を持っていますが、詳しくどのような機能があるのかご紹介します。
1.塗装面と上塗り材の密着向上
シーラーの1番の役割は塗装面と上塗り材の密着をよくする事です。密着が悪いと、上塗り材の本来の耐用年数より劣化が早く進んでしまい、塗膜の膨れや剥がれの原因になってしまいます。下塗りでシーラーを塗布することで、その後の中塗り・上塗り作業での塗料の密着を向上させる事ができるという事です。
2.塗料の吸い込みを抑える
シーラーは一般的にサラサラとしていて粘り気がありません。
下塗りとして1番最初に塗ることでシーラーが外壁に吸収される浸透性が高いため、中塗り・上塗りの塗料が吸収されてしまうのを抑える事ができます。外壁材や屋根材の劣化が激しいほど、塗料の吸収率が高いので、シーラーを2回塗布する場合もあります。
3.塗装面の補強
シーラーは下地に浸透していくので、劣化した塗装面を補強させる事ができます。
中塗り・上塗りの耐久性を良くするためには下塗りがとても重要な作業です。屋根材や外壁材の劣化症状に応じて適した下地材が違うので、塗装工事の際にはどの下地材が適しているのか業者としっかり相談しながら決めましょう。
3章目:シーラーの種類とは?
シーラーの種類は主に、水性・油性・機能性を持っているものの3種類に分けられます。
ここではそれぞれの特徴や性質を詳しくご紹介します。
1.水性シーラー
水性シーラーは名前の通り、主成分が水によって構成されているシーラーです。
下地へ浸透した後にシーラー内に含まれる水が蒸発することにより塗膜が形成されます。
水性シーラーは取り扱いが簡単であることが大きな特徴の一つです。塗装する際に使用した道具等は水洗いが可能です。さらに塗料特有のきつい臭いも少ないので室内の塗装に使用することができます。
また、水性シーラーは下地に吸収されやすいため、下地の劣化がかなり進んでしまっている場合は、シーラーが吸収され過ぎてしまうので補強効果が低くなってしまいます。
さらに水性シーラーは風や雨の影響を受けやすいため、高い耐久性を求める場合にはあまり向いていません。
そして基本的に下塗りに水性シーラーを使用する際の中塗り・上塗り塗料には水性塗料を使います。油性塗料を使用することができる場合もありますが、施工方法を間違えると耐久性が低下したり、塗膜の剥がれの原因になってしまうこともあるので注意が必要です。
2.油性シーラー
油性シーラーは有機溶剤が用いられているシーラーです。
屋根や外壁に塗装した後、シーラーに含まれている溶剤が揮発することにより塗膜が形成されます。
大きな特徴としては耐久性や防水性などが高いということです。風や雨などにも強いため、屋根や外壁の塗装に向いています。
劣化が激しい下地にも使用する事ができ、密着性も高いため下地の補強効果に優れています。乾燥時間が短くて済むのも特徴の一つです。
しかし水性シーラーよりも匂いが強いため、塗装工事中や工事後には注意が必要です。
3.機能性のあるシーラー
3-1.ヤニ止めシーラー
ヤニ止めシーラーは壁(木製や砂壁)からヤニが発生するのを防ぐ効果があります。さらにタバコのヤニやシミの発生から壁を守ってくれる役割があります。
ヤニ止めシーラーは基本的に水性で匂いも少ないので室内を塗り替える際の下塗り材として使用されます。
浸透性の高いものが多いため、さまざまな種類の下地に使用する事ができます。
3-2.カチオンシーラー
カチオンシーラーは耐アルカリ性・固着性が高いシーラーです。
その中でも薄い塗膜を形成する「造膜型タイプ」と下地材に吸収される「浸透型タイプ」があります。
さらに下地の目止め効果のある「ホワイトタイプ」と劣化した部分の下塗りに適している「透明タイプ」があります。
『カチオン』とは陽イオンのことです。(陰イオンは『アニオン』)
下地となるコンクリートやモルタルなどは陰イオン(アニオン)を帯びています。
カチオンを塗布することにより磁石と同じ原理によりカチオンとアニオンが引き合わされて、より高い密着性を得ることができるのです。
そのため陰イオン(アニオン)を帯びているコンクリートやモルタルなどの下塗り材として使用されます。
3-3.エポキシシーラー
エポキシシーラーは外壁や屋根などを補修する効果が高いシーラーです。
さまざまな素材の下地に使用する事ができ、弱溶剤型と強溶剤型に分けられます。
弱溶剤型エポキシシーラーは粘度が低く、劣化した下地材を補強してくれる効果があります。強溶剤型エポキシシーラーは旧塗膜との密着が高いという特徴があります。
塗膜との密着が良いため、屋根や壁の再塗装工事などに良く使用されます。
4章目:シーラーを使う重要性とは?
シーラーを使用しないで下地材にそのまま塗装をしてしまうと、塗膜の密着度が低下してしまいます。そうなると塗料の機能性や耐久性を十分に発揮する事ができずに結果として劣化スピードを早めてしまいます。
さらに塗料が下地に吸い込まれてしまい無駄になってしまったり、塗りムラの発生原因にもなってしまいます。
つまり、塗装を長持ちさせるためには下塗りが重要。ということになります。
そんなシーラーですが2つの塗装方法がありますのでご紹介します。
1.ローラー塗装
シーラー塗装は一般的にローラーで塗装します。
ローラー塗装は丁寧に細かな箇所まで作業ができ、塗料の無駄も少なくすみます。
しかしシーラー塗装をローラーで行うには技術が必要になってくるので、経験のある職人を確保する必要があります。
2.吹き付け塗装
シーラー塗装を吹き付けで行うのはあまり主流ではありませんが、スプレーガンといった機械を使用してシーラー塗装をすることもできます。
吹き付け塗装は機械で塗装を行うため、作業スピードを早くすることができ効率が良いです。しかし風の強い日などは塗装が難しく、無駄になる塗料が多いといったデメリットもあります。
主流はローラー塗装で行いますが、業者によって得意・不得意もあるので、どちらの工法でシーラー塗装を行うのかは塗装業者にお任せしたほうが良いでしょう。
5章目:外壁塗装で使われるシーラー塗装の単価相場は?
シーラー塗装の単価相場は600〜1,000円/㎡程度と言われています。
中塗り・上塗りで使用する塗料の種類や下地の状態によって費用はそれぞれ異なってきます。
高いものだと2,000〜4,000円/㎡というものもあるようです。 下地と塗料に合ったものを選択するためには塗装に関する知識が必要になりますので、塗料を決める際は塗装業者へしっかり相談をしながら決めるようにしましょう。
6章目:まとめ
今回はシーラー塗装についてをご紹介しました。
シーラー塗装は塗装工事における下塗りの工程のことで、塗装工事を行う際にとても重要になってくる作業であることがお分かりいただけたでしょうか。
株式会社タクトでは、下塗りからしっかり丁寧に作業を行い、塗料の耐久性や性質を十分に発揮し少しでも長持ちするような仕上がりを心がけています。
お客様のお家の状態に合わせて適切な下地材、塗料等をご提案させていただきます。塗装の経験や知識は豊富ですのでご安心してお任せください。
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